出産後に胎盤が自然に剝がれない!?
体外受精と癒着胎盤についてのリスクを解説!
目次
癒着胎盤とは?
癒着胎盤とは、子宮に胎盤が強く張り付いてしまい分娩後に自然に剥がれないことを言います。
癒着胎盤になってしまうと大出血や子宮摘出になる恐れがあり、非常に危険な状態です。
基本的には、出産後の出血で癒着胎盤であることが発覚しますが、事前に超音波検査でわかる場合もあります。
特にリスク因子がある妊婦さんは、妊娠中に検査・観察することで疑われることが多いです。
体外受精をすると癒着胎盤の確立が上がるのはなぜ?
一般的に、体外受精による妊娠は、自然妊娠と比べて癒着胎盤になるリスクが高いと言われています。
癒着胎盤になる主な原因
- 子宮内膜の状態が不十分(薄い・質が悪いなど)
体外受精はホルモン調整周期や、凍結胚移植を行うことが多く自然周期とは異なる子宮内膜の環境になります。
子宮内膜が薄いと、胎盤が通常より深く入り込もうとする環境ができやすくなるため、癒着胎盤になる確率が上がります。
- 多胎妊娠や高齢妊娠
体外受精は、多胎妊娠や高齢妊娠の方が多く、それらも癒着胎盤の原因となります。
- 手術歴が多い
子宮手術が多いと、手術後に子宮内膜の一部に傷跡ができます。
そこに胚が着床すると、癒着胎盤のリスクが上がります。
癒着胎盤のリスクを下げるには?
癒着胎盤の予防は完全にはできませんが、以下のような工夫でリスクを減らすことが可能です。
- 子宮内膜の厚さや状態を良好に保つ
食生活や、適度な運動を心がけ規則正しい生活を心がける。
- 不必要な帝王切開を避ける
回数が増えるとリスクが上がるため慎重に判断する
- 妊娠前・妊娠初期に産科既往歴を医師に正確に伝える
リスクがある場合、早期からの管理が実施できる
まとめ
癒着胎盤になると大量出血などの危険が伴います。
体外受精をされる方は、子宮内膜が薄い方や子宮の手術歴が多い傾向にあるため、妊娠前や妊娠初期頃には今までの手術歴などを医師に正確に伝え、早くから予防を行っていくことが大切です。また、超音波健診を定期的に行い胎盤の状況をチェックしましょう。