会陰切開ってなに? 痛みや避けるためにできること

妊娠が分かってから出産時のことについてインターネットで調べたり、周りの人の話を聞く機会も多いことでしょう。

そんな中にでてくるのが「会陰切開」というワード。初めて聞いた方は会陰部を切るの?!とびっくりされるはずです。

実は出産時に全体の約8割の方が会陰切開を経験しているといわれています。

今回は会陰切開とは何か、痛みや避けるためにできることについて詳しく解説していきます。

目次

会陰切開とは何か、なぜ必要なのか

会陰切開とは、出産のときに必要に応じて会陰部(腟口から肛門の間にある部分)を2~3cmほど切開する処置です。

会陰部に切り口を入れることで、出入口を広げ、スムーズに赤ちゃんを娩出させることができます。会陰が伸びにくかったり赤ちゃんが大きい場合、会陰裂傷を起こす可能性があるためその予防として会陰切開が必要になります。

処置の流れ

出産を経験する誰しもが会陰切開となる可能性がありますので、事前に流れを抑えておきましょう。

①局所麻酔をする

赤ちゃんの頭が完全に出てきたタイミングで局所麻酔を行います。

②麻酔が効いてきたら会陰を2~3cm切開します。

  • 分娩後に切開した部分を縫合します。
  • 傷跡の経過を見て抜糸します。

クリニックによっては縫合時に吸収糸を使用するところもあります。その場合は体内で吸収されるので抜糸の必要はありません。

会陰切開の痛み

会陰を切るので痛いように感じますが、実際は陣痛の方が辛くてまったく痛みを感じなかったという意見がほとんどです。

クリニックによっては局所麻酔をしてくれるところもあるので、心配な方は一度医師に相談してみるのも良いでしょう。

このように処置の際は痛みは感じない方が多いものの、産後は多少の痛みが発生します。

その際は円座クッションを使用したり、冷却パットなどを使って患部を冷やすことをおすすめします。産後の痛みは1週間ほどで治まり、1か月をかけて傷跡が徐々によくなります。

会陰切開が必要な人とそうでない人の違い

会陰切開は必ずしなければいけないのかというとそうではありません。

赤ちゃんが出てくるときに、徐々に会陰が伸びていきますが、しっかりと伸びていれば切開をする必要はありません。

しかし、伸びが悪く硬い場合は、会陰裂傷の可能性があるため安全のためにも処置を行う必要があります。また、鉗子分娩、吸引分娩などの医療行為を行うと会陰切開になります。

会陰切開を避けるためにできること

スムーズな分娩のために会陰切開が必要なことは分かってはいるものの、できれば切りたくないという方も多いはず。そんな方のために日頃からやっておくと効果的な2つの方法をご紹介いたします。

1.会陰マッサージ

会陰切開を避けるために一番効果的なのが「会陰マッサージ」です。

妊娠34週目頃からマッサージを行うことで会陰部の伸展を良くします。

毎日行うとより効果的ですが、週1回でも良いので無理のない範囲で行ってみましょう。

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2.座り方を工夫する

出産時には股関節の柔らかさも重要になってきます。

股関節が固いと産道が狭くなるので、赤ちゃんを娩出するのに過剰な力が会陰部にかかってしまいます。日頃から座禅を組むように座ると股関節が広がるので効果的です。

まとめ

会陰切開と聞くと痛そう・怖いといったイメージがあるので、できればしたくないという方も多いはず。そういう場合は日頃からマッサージをしたり、座り方を工夫することで回避できる場合があります。

会陰切開は重度な会陰裂傷が起こさない・出産をスムーズに行うために必要な処置です。

会陰切開をした場合には、産後も痛みが続くものだということも押さえておきましょう。

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