DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)は、主に体内の副腎皮質で分泌されるホルモンであり、健康や老化のプロセスに関与しています。特にアンチエイジングやホルモンバランスの調整、さらには妊活分野においても注目される存在です。
今回は小田原マタニティクリニックより、DHEAの基本情報から効果、注意点などを詳しく解説しますので、ぜひご覧ください。
DHEAとは?
DHEAは、副腎で生成されるホルモンであり、体内で最も豊富に存在するステロイドホルモンです。また、DHEAは男性ホルモンや女性ホルモンの源となり、これらのホルモンの生成において重要な役割を果たします。
DHEAの生成と減少について
DHEAの生成量は20歳前後でピークに達し、その後、加齢とともに減少します。50代になると、ピーク時の約50%、70代では約20%まで減少するとされています。
DHEAで期待される効果
DHEAは免疫力の向上や筋肉の維持、骨密度の維持など、多岐にわたる生理機能に関与します。そのため、若返りのホルモンとも呼ばれることがあります。続いて、DHEAの期待される効果について見ていきましょう。
DHEAで期待される効果1.アンチエイジング効果
DHEAは、細胞の酸化ストレスを軽減する効果があり、老化の進行を遅らせる可能性があります。また、皮膚の弾力性や潤いを保つ働きがあるため、美容分野でも注目されています。
DHEAで期待される効果2.骨密度の向上
DHEAは骨密度の維持に寄与すると考えられており、特に閉経後の女性にとっては、ホルモンバランスを補うことで骨の健康をサポートします。
DHEAで期待される効果3.ストレス軽減
ストレス応答における役割を持つDHEAは、ストレスに対抗する働きがあると考えられています。
DHEAで期待される効果4.妊活への効果
妊活分野において、DHEAは卵巣の機能を賦活化する作用があるとされています。そして、継続的な摂取により、着床率の改善や妊娠率が増加するといった臨床学的な報告もあります。しかし、妊娠中や授乳中には直ちに中止する必要があります。
DHEAの効能の多くは明らかになっていない
これまで効果などをお伝えしてきましたが、まだまだDHEAの効能の多くは明らかになっていません。また、DHEAは筋肉増強の効果もあるとされていますが、多くのプロスポーツ組織によって禁じられています。
さらに、日本ではDHEAを含む製品は法律上医薬品とみなされ、店頭での購入は出来ないこととなっていますので、気になる方は医療機関に相談すると良いでしょう。
DHEAの活用と注意点
続いて、DHEAの活用と注意点について見ていきましょう。
DHEAの摂取量について
DHEAの推奨摂取量は個人の健康状態や目的によって異なりますが、一般的には25〜50mgが目安とされています。
副作用のリスク
過剰摂取や長期間の使用により、副作用が現れる可能性があります。副作用としては、ニキビや体毛の増加、脂性肌、男性の場合は前立腺の健康への影響などが挙げられます。
専門科の指導のもと使用すること
DHEAは、特定の薬剤と併用すると相互作用が生じることがあり、専門家の指導のもとで使用することが必要です。
まとめ:DHEAとは?期待される効果や注意点について
いかがでしたか?今回の内容としては、
- DHEAは、副腎で生成されるホルモンであり、体内で最も豊富に存在するステロイドホルモンである
- 骨密度の維持やストレス軽減、健康に多くの効果をもたらす
- DHEAは卵巣の機能を賦活化する作用があるとされている
- DHEAは過剰摂取や長期間の使用により、副作用が現れる可能性がある
- まだまだDHEAの効能の多くは明らかになっておらず、また多くのプロスポーツ組織によって禁じられている
- 使用前には医師や専門家と相談し、副作用や相互作用に注意する
以上の点が重要なポイントでした。DHEAは期待される様々な効果はあるものの、すぐ手にとれるような製品ではありません。医療機関に相談のうえ、内服するかどうか検討していただければと思います。