不妊治療の一環として取り入れられる「タイミング法」は、自然妊娠を目指すカップルにとって最初のステップとなる治療法です。しかし、「何回目で成功するのか」という疑問を抱える方も少なくありません。
今回は小田原マタニティクリニックより、タイミング法の成功率や試みるべき回数など解説しますので、ぜひご覧ください。
タイミング法とは?
タイミング法は、排卵のタイミングを正確に把握し、最も妊娠しやすい時期に性交を行う方法です。女性の排卵周期を観察し、適切なタイミングを医師や専門家がアドバイスします。そして、タイミング法は、女性の年齢が35歳未満、男性の精子の状態が良好、妊娠に影響を与える基礎疾患がないといった場合に適しています。
タイミング法の特徴について
タイミング法は、以下のような特徴があります。
- 自然妊娠を促すため、体への負担が少ない
- 医療機器や薬を最小限に抑えられる
- カップルにとって費用的な負担が比較的軽い
タイミング法は何回目で成功する?~タイミング法で妊娠するまで~
タイミング法は何回目で成功するのか?という点については、その目安として、1回の試行で約10%、そのため、13回のタイミング治療で成功に至らない場合、原因がタイミングでない可能性が高いです。
20代から30代前半の女性の場合成功しやすいものの、年齢が35歳を超える場合は成功率が下がる傾向があります。また、7回以上タイミング法を試みても結果が出ない場合、原因不明不妊や他の要因が関与している可能性がありますので、人工授精(AIH)や体外受精(IVF)など、次のステップを検討することが推奨されます。
タイミング法の成功と関わってくるもの
タイミング法で何回実施すれば必ず成功する…というのは一概には言えず、その成功率は以下の要因が関係しています。
- 年齢(特に女性の年齢が高くなるほど成功率が低下)
- 健康状態やホルモンバランス
- 卵子の質と量、精子の質と量
タイミング法成功のためのポイント
タイミング法を成功させるためには、以下の点に注意することが重要です。
基礎体温や排卵検査薬の活用
排卵のタイミングを正確に把握するため、基礎体温の記録や排卵検査薬の使用も一定の効果がありますが、多嚢胞性卵巣の方には有効ではありません。
ストレスを減らし生活習慣を整える
タイミング法を試みる期間中、ストレスや不安は妊娠の可能性を低下させる要因となるため、リラクゼーションを心がけることが大切です。また、栄養バランスの取れた食事や適度な運動、十分な睡眠も妊娠に向けた準備として効果的です。メラトニンの分泌と妊娠率についての報告も敬見されています。
医師との密な連携
タイミング法を成功させるためには、医師のサポートが不可欠です。排卵日の予測やホルモン検査を通じて、適切なアドバイスを受けることが結果につながります。
タイミング法が向かない場合の次のステップ
タイミング法を長く試しても妊娠に至らない場合、以下が次のステップとして考えられる方法です。
人工授精(AIH):精子を直接子宮内に注入する方法で、男性不妊やタイミング法で結果が出ない場合に適しています。
体外受精(IVF):受精を体外で行い、受精卵を子宮内に移植する方法です。排卵障害や卵管閉塞などの問題を抱えるカップルに推奨されます。
まとめ:タイミング法は何回目で成功する?その成功率は?
いかがでしたか?今回の内容としては、
- タイミング法は、排卵のタイミングを把握し、最も妊娠しやすい時期に性交を行う方法
- 特に女性が35歳未満で、健康状態が良好な場合に適している
- 成功率は1回あたり10%
- 3回試しても妊娠に至らない場合、人工授精や体外受精など次のステップを検討する必要がある
以上の点が重要なポイントでした。タイミング法は、不妊治療の第一歩として多くのカップルに選ばれる方法であり、焦らずに取り組むことが成功への鍵となります。本記事が皆さまの妊活における参考になれば幸いです。