流産を繰り返す不育症で考えられる原因とは?

流産は、妊娠した女性にとって非常に辛い経験であり、流産を繰り返す場合、心身ともに大きな負担となります。このような繰り返し流産を経験する状態が不育症であり、その原因にはさまざまな要因が考えられます。

今回は小田原マタニティクリニックより、不育症の原因をテーマにお届けしますのでぜひご覧ください。

目次

不育症とは?

不育症は、医学的には「2回以上の流産」を繰り返すことを指します。ただし、流産の回数は3回以上とすることもあります。流産は、妊娠が進行中に胎児が死んでしまうことで発生しますが、通常は妊娠初期に発生することが多いです。流産を繰り返すことで、女性の精神的なダメージは計り知れず、次回の妊娠への不安が募ります。

不育症の症状自体は明確ではないことが多く、流産が繰り返されることが特徴です。

IVIgという免疫グロブリンを投与する方法を検討することもあります。

不育症の原因

続いて、流産を繰り返してしまう不育症の原因について見ていきましょう。

遺伝的要因

染色体異常や遺伝子の異常があると、胎児の発育に影響を与え、流産を引き起こすことがあります。特に、親の染色体に異常がある場合、その遺伝情報が胎児に伝わり、発育不全や流産の原因となることがあります。

ホルモン異常

妊娠に必要なホルモンが適切に分泌されないと、胎児の発育が妨げられ、流産を繰り返す原因となることがあります。特に、黄体ホルモンの不足や甲状腺ホルモンの異常が影響する場合があります。これらのホルモンは妊娠を維持するために不可欠なものであり、異常があると妊娠が続かないことがあります。

免疫系の異常

自己免疫疾患や抗リン脂質抗体症候群などが原因となることがあり、これらの疾患により、妊娠初期に流産が起こることがあります。

子宮の異常

子宮に異常があると、流産を繰り返す原因となることがあります。子宮筋腫や子宮内膜症などが原因となり、胎児が成長できる環境を提供しにくくなることがあります。

感染症や環境要因

感染症や環境要因も流産を引き起こす原因となることがあります。例えば、風疹やトキソプラズマなどの感染症が妊娠中に影響を及ぼし、流産を引き起こすことがあります。また、喫煙や過度のアルコール摂取、過剰なストレスなどの生活習慣が流産を引き起こす可能性があります。

不育症の診断について

不育症を疑う場合、まずは婦人科医の診断を受けることが大切です。原因の特定には、血液検査や免疫系の検査、子宮の状態を確認するための超音波検査などが行われます。

これらの検査を通じて、流産を引き起こしている可能性のある原因を特定し、適切な治療法を検討します。

流産を繰り返さないための予防法

不育症を予防するためには、妊娠前の健康管理が非常に重要です。妊娠を考えている場合、禁煙や飲酒を控えること、バランスの取れた食事を心がけることがまず基本です。また、定期的な健康診断を受け、妊娠に向けての体調を整えることが大切です。

不育症の原因を特定した場合、その治療を早期に行うことが重要です。定期的に婦人科を受診し、専門的なサポートを受けることが流産を繰り返さないための一歩となります。

まとめ:流産を繰り返す不育症で考えられる原因とは?

いかがでしたか?今回の内容としては、

  • 不育症は、2回以上の流産を繰り返す状態を指し、遺伝的要因やホルモン異常、免疫系の問題、子宮の異常などが原因となる
  • 流産を繰り返す原因を特定するためには、婦人科での検査が必要で、血液検査や超音波検査が行われる
  • 妊娠前の健康管理や禁煙・飲酒の制限、適切な栄養管理が予防に効果的

以上の点が重要なポイントでした。流産を繰り返す苦しみというのは計り知れないものです。検査やできる限りの予防をおこない、前を向いて治療を行うことが大切です。

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