今回ご紹介させていただく患者さまは、当院を40歳で初めて受診された女性の妊娠例です。
患者さまには、第一子の出産歴がありましたが、第二子をご希望され、避妊なしで約3年間妊娠に至らなかったため、他院にて不妊治療を開始されました。
しかし、タイミング法や人工授精を複数回実施したものの1度も妊娠には至らず、一度不妊治療を中断したのちに、当院に来てくださいました。
目次
初診時の診察
初診時の検査にて以下の所見が認められました。
- 子宮に1㎝大のポリープ
- 卵巣に3㎝大の子宮内膜症性卵巣腫瘍
- 卵管に両側卵管通過障害
これらが原因で自然妊娠を妨げていたのだと考えられました。
治療計画
患者さまから、一般不妊治療の希望があり、
4月末に「FT(卵管鏡下卵管形成術)」と「子宮内膜ポリープ切除術」を実施しました。
その後、「人工授精」を計画するという方針にしました。
治療の結果
4月末に手術を終え、5月中旬より人工授精周期を計画し、1回目の人工授精にて妊娠が成立しました。
この症例は、FTの実施が妊娠に大きく関わった例です。
卵管通過障害の疑いがある患者様は医師と相談しFT(卵管鏡下卵管形成術)の治療を検討してみてはいかがでしょうか。