毎月出血があると、「ちゃんと生理がきている」と思う方が多いと思います。
ですが、実は排卵が起きていないときの出血は、医学的には「生理」ではありません。
目次
生理(消退出血)とは?
本来の「生理」は、排卵が起こったあとにホルモンの変化によって子宮の内側(子宮内膜)がはがれ落ちて起こる出血のことを指します。
これは医学的に「消退出血(しょうたいしゅっけつ)」と呼ばれ、体が次の妊娠に向けてリセットしているサインです。
排卵がないとどうなるの?
排卵が起きないと、ホルモンのバランスが一定のままで切り替わらず、子宮内膜が長い間刺激を受け続けてしまいます。
その結果、内膜が不安定になり、突然はがれて出血することがあります。
このような出血を「破綻出血(はたんしゅっけつ)」といいます。
見た目は生理のようでも、ホルモンの働きが正常に切り替わっていないため、本来の生理ではないのです。
破綻出血と生理の見分け方
生理(消退出血)は周期がほぼ一定で、3〜7日ほど続き、出血量にもリズムがあります。
一方、破綻出血は周期が不規則で、出血が短かったりダラダラ続いたり、量も少なかったり多かったりと安定しません。
また、生理前に起こるような「胸の張り」や「眠気」「下腹部の重さ」などの体調変化がないことも多いです。
まとめ
排卵がないときの出血は「生理」ではなく、「破綻出血」です。
出血のようすや周期の乱れは、ホルモンバランスのサインでもあります。
「生理の間隔が不規則」「出血が続く」「量が少ない・多い」など、いつもと違うと感じたときは、早めにクリニックへご相談ください。