多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と外見の関係について

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、月経不順や排卵障害を引き起こす代表的な内分泌疾患で、生殖年齢の女性の約1割に見られるとされています。

症状は卵巣の状態だけにとどまらず、ホルモンバランスや代謝機能の乱れが外見・体型に現れることもあります。多毛、にきび、体重の増減などの変化は本人の悩みになりやすく、生活の質にも影響することがあります。今回は小田原マタニティクリニックより、PCOSと外見・体型の関係をテーマにお届けしていきますのでぜひご覧ください。

目次

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)で見られる外見的な特徴

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)に特徴的な外見の変化として、多毛、にきび、脂性肌、頭髪の薄毛傾向が挙げられます。これらは男性ホルモンが相対的に高くなることで起こります。

男性ホルモンの作用が強くなると、毛包が刺激されて体毛が濃くなったり、皮脂分泌が過剰になってにきびができやすくなります。また、逆に頭皮の毛が細くなり薄毛が進行することもあります。これらの症状は外見上の悩みとして心理的負担になりやすいものですが、治療やスキンケアで改善する可能性があります。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)による体型の変化

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)では体重が増加しやすい人が一定数存在します。特に腹部に脂肪がつきやすい「内臓脂肪型肥満」が起こりやすいとされています。これはインスリン抵抗性が関与しており、血糖を処理するためにインスリンが過剰に分泌されることで、脂肪が蓄積しやすくなるためです。ただし、PCOS = 太っているというわけではありません。

外見の変化が少ない人もいる

日本では排卵障害や月経不順が主症状であることが多く、外見の変化が少ない人も多く存在します。症状が軽度でも、将来的な妊娠や健康に影響を及ぼす可能性があるため、外見だけで過小評価せず、正しい診断を受けることが重要です。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の診断について

診断には月経周期、血液検査(ホルモン値)、卵巣の超音波検査が組み合わされます。外見上の症状は診断のヒントになるものの、それだけでPCOSと判断されることはありません。多毛やにきびの有無は評価項目のひとつですが、必須ではないため外見症状がなくてもPCOSと診断されます。

外見・体型に対する実践的な対処法

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)に伴う外見や体型の悩みは、生活改善と医療的アプローチの両方で改善が期待できます。体重増加・インスリン抵抗性がある場合、食事改善や適度な運動によって月経や排卵が整うことがあります。

にきびや多毛に対しては、皮膚科治療、医療脱毛などが選択肢になります。治療は妊娠希望の有無によって大きく変わるため、医師と方針を相談することが大切です。外見上の変化は心の負担につながりやすいため、必要があれば心理的サポートやカウンセリングを受けることも有効です。

まとめ:多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と外見の関係について

いかがでしたか?今回の内容としては、

  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は生殖年齢女性の約1割にみられる内分泌疾患で、月経不順や排卵障害を引き起こす
  • 多毛、にきび、脂性肌、薄毛などの外見変化は、男性ホルモンの影響によって起こることがある
  • 体重増加や内臓脂肪型肥満がみられる場合もあるが、すべてのPCOSの人に当てはまるわけではない
  • 外見の変化がほとんどないPCOSの人も多く、見た目だけで判断することはできない
  • PCOSの診断は、症状・ホルモン検査・超音波検査を総合して行われる
  • 外見や体型の悩みは、生活習慣の改善や医療的対応によって改善が期待できる

以上の点が重要なポイントでした。外見の変化に悩むことは、とても自然な感情です。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は適切な治療と生活調整によって、コントロールが可能な疾患でもあります。無理をせず、信頼できる医師とともに、自分らしいペースで向き合っていきましょう。

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