不妊治療って何をするの?どんな方法があるの?

国立社会保障・人口問題研究所の調査によると4組に1組の夫婦が、不妊検査または治療を経験しています。 子供を授かりたいと思っているけれど妊娠しにくい状況にある方は、妊娠しにくい原因や不妊治療の流れ、費用など分からないことが多いため、なかなか一歩を踏み出せない方もいらっしゃるかもしれません。ここでは不妊治療の不安や疑問を解説します。

目次

 「不妊」とはどのような状態?

日本産婦人科学会では、不妊の定義を「生殖年齢にある男女が妊娠を希望し、避妊をすることなく1年間、通常の性交を継続的に行っているにもかかわらず妊娠が成立しない場合」としています。

以前は2年間であった定義が1年間に短縮されました。その背景には、海外の定義に揃えること、早期に適切な治療を受けられるようにするという2点の目的があるとされています。

統計では妊娠を望む男女が避妊なしで通常の性生活を行っている場合、85%が1年以内に妊娠するというデータがあります。その後も追跡調査すると、2年間で90%までは上昇しますが、はじめの1年と比較して5%しか上昇しないことから、はじめの1年で妊娠できなかった方が2年目もそのまま頑張る意味はあまりないものということが言えます。
こういったことが定義短縮の背景と言えます。

不妊治療の受診タイミングは?

前述した通り、1年の妊活期間を経て妊娠に至らない場合には、早めに医療機関にご相談されるのが望ましいでしょう。
また近年は女性の晩婚化やキャリア形成などの理由で女性が妊娠について考える時期が遅くなっています。
女性の妊孕性(妊娠する能力)は30歳を超えるころから緩やかに低下し、38歳を過ぎるとぐっと低くなることが明らかにされています。
男性についても35歳を超えると精子の力も下がり始めます。
このようなことから、それぞれのカップルの背景によっては1年を待たずに受診を検討することが望ましいケースもあります。

不妊治療の流れ、期間について

不妊治療では、まず現在授からない原因を調べるために検査をします。
検査の内容は「問診」「採血」「超音波検査」「卵管造影検査」などです。その他患者さんの状況やご希望も踏まえながら、より詳しい検査を行うこともあります。
また、忘れてはいけないのが男性不妊因子がないかも知っておく必要があります。具体的には「採血」「精液検査」などで検査していくことになります。
その上で治療方針を決定し、実際に治療に移っていきます。
治療期間については、患者さん一人一人の状況によって様々で、初回の治療でご妊娠される方もいれば、ご妊娠までに手術などを経て一年以上かかるケースもあります。 まずは検査を受け、具体的な治療スケジュールを立てていくことになります。

不妊治療の費用について。保険適用化で安くなったの?

一部の不妊治療に関して、2022年4月より保険適用がなされました。
今まで経済的なことを理由に治療に踏み出せなかった方々にとって、大きなチャンスになりました。
ただし、保険診療では治療を受けられる方のご年齢で制限が設けられていたり、治療の内容によっては保険適用外になったりすることもあり、注意が必要です。ご希望の治療内容が保険診療出なかった場合には、全額自費診療となってしまいますので、ご自身が受けたい治療がある場合には、その治療が保険診療なのか確認するようにしましょう。
詳しくは、「不妊治療の費用はどれくらい?」の記事にも書いていますので気になる方はそちらも参考にしてみてください。
また、保険診療とはいえ積み重なれば支払額は膨らみ、負担になってしまうこともあります。
実際に保険適用内の診療にこだわるが故に、原因に合った適切な治療がなされず治療期間が長引くことで結果的に自費診療と同じか、それ以上の負担を強いられるケースもあると聞きます。
大切なのは不妊の原因を明確にし、原因に沿った適切な治療を行うことです。このことが結果的には治療期間の短縮と経済的な負担を最小限に抑える方法と言えます。

まずは不妊検査からはじめましょう。

ここまで不妊症の定義から治療の流れから費用のことなどをご説明してきましたが、もしかしたら不妊なのでは、と悩まれるご夫婦にはまずは検査だけでも受けられることをお勧めします。
小田原マタニティクリニックでは、男性不妊を含む各種不妊検査、一般不妊治療、生殖補助医療まで対応可能となっています。
初診のご予約はHP・WEB・お電話のいずれも対応可能です。
また、いきなり受診するのは抵抗がある、まずは話だけ聞いてみたいという方には看護師によるオンラインでの「子宝相談」も対応しています。

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