妊娠すると体調はどう変わる?~妊娠による体調不良~

妊娠は、女性の体に多くの変化をもたらします。この変化は、新たな生命を育むために必要なものであり、喜ばしい一方で、体調不良や不快感を引き起こすことも少なくありません。

そこで今回は小田原マタニティクリニック(オダマタブログ)より、妊娠中に起こる体調の変化や体調不良をテーマにお届けしていきますので、ぜひご覧ください。これから妊娠を考えている方や、現在妊娠中の方にとって、有益な情報を提供できれば幸いです。

目次

妊娠初期の体調変化

妊娠が成立すると、ホルモンバランスが大きく変化します。特に、妊娠初期は体が妊娠に適応するために急激な変化を迎える時期です。

つわり

つわりは、妊娠初期に多くの妊婦が経験する症状で、吐き気や嘔吐、食欲不振などが特徴です。一般的に妊娠12週から16週頃には改善しますが、個人差があります。

疲労感と眠気

妊娠初期には、ホルモンの影響で疲労感や強い眠気を感じることが多くあります。プロゲステロンは、妊娠を継続させたり、母乳分泌の準備をしたりする働きがありますが、体温が上昇して眠気を引き起こす要因にもなります。

頻尿

妊娠初期には、頻繁に尿意を感じるようになります。これは、血液量増加に加えて腎臓の機能が活発になったり、膀胱を圧迫するようになったりすることで起こります。

妊娠中期の体調変化

妊娠中期は、一般的に妊娠初期の不快な症状が軽減される時期ですが、体調の変化は続きます。続いて、妊娠中期の体調変化について見ていきましょう。

体重増加

妊娠中期には、胎児の成長に伴い体重が増加します。これにより、腰痛や足のむくみなどが現れることがあります。体重増加は妊娠の正常な一部ですが、過度な増加は妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などのリスクを高めるため、医師の指導のもとで適切な体重管理が必要です。

皮膚の変化

妊娠中期には、ホルモンバランスの変化により、皮膚に色素沈着が起こることがあります。特に、乳首やおへその上や下が黒ずむことがあります。また、お腹が大きくなることで、皮膚が引き伸ばされ、妊娠線ができることもあります。

便秘と消化不良

妊娠中期では、便秘や消化不良が起こりやすくなります。これは、プロゲステロンに、胃腸の機能を抑えてしまう作用があるためであり、食物繊維を多く含む食事や軽い運動を心がけることが大切です。

妊娠後期の体調変化

妊娠後期には、胎児の成長とともに体への負担が増します。続いて、妊娠後期の体調変化について見ていきましょう。

息切れと動悸

妊娠後期には子宮が大きくなり、肺や横隔膜が圧迫されて息切れを感じることがあります。また、循環血液量の増加で動悸を感じることもあります。

足のむくみとこむら返り

妊娠後期には、体内の血液量・水分量の増加によってむくみが起こりやすくなります。また、座りっぱなしや運動不足などによって血行が滞って、こむら返りも起こりやすくなります。

こむら返りに効果的な漢方薬もありますのでご相談ください。

腰痛と骨盤の痛み

お腹が大きくなるにつれて、姿勢が変わり、腰や骨盤にかかる負担が増えます。これにより、腰痛や骨盤の痛みが生じることがあります。マタニティベルトを使用することで、これらをサポートすることができますが、症状がひどい場合は、医師の指導のもとで適切な対処を行うことが重要です。

妊娠中の精神的な変化

妊娠は、身体的な変化だけでなく、精神的な変化も伴います。続いて、妊娠中の精神的な変化について見ていきましょう。

妊娠中の不安感とストレス

妊娠中は、胎児の健康や出産に対する不安から、ストレスを感じやすくなります。特に、初めての妊娠では、未知のことが多く、不安が増大することがあります。また、ホルモンの変化により、感情が不安定になりやすい時期でもあります。そのため、周囲のサポートを受けることや、リラクゼーション法を取り入れることで、心の健康を保つことが大切です。

ちなみに、妊娠中や出産後に生じる短期間の気分の落ち込みを、マタニティブルーズ(マタニティブルー)と呼びます。ほとんどの場合、一過性のもので、時間が経つとともに自然に改善しますが、症状が長引く場合は医師に相談することが必要です。マタニティ整体や鍼灸が効果的な場合もありますよ。

まとめ:妊娠すると体調はどう変わる?~妊娠による体調不良~

いかがでしたか?今回の内容としては、

  • 妊娠は体に大きな変化をもたらし、さまざまな体調不良を引き起こすことがある
  • 妊娠初期には、つわりや疲労感、頻尿が主な症状として現れる
  • 妊娠中期には、体重増加や皮膚の変化、便秘などが見られる
  • 妊娠後期には、息切れや動悸、足のむくみ、腰痛がみられる

以上の点が重要なポイントでした。妊娠すると体調にさまざまな変化がありますが、体調不良がひどい場合や不安が強い場合には医師に相談し、適切な対処を行うことが重要です。

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