出産の流れについて

分娩方法はさまざまな分類がありますが、赤ちゃんが出てくる場所で大きく分けると、一般的な産道を通って膣から赤ちゃんが出てくる経膣分娩と、お腹を切開して赤ちゃんを取り出す帝王切開の2種類があります。

ここでは「経膣分娩」についての基礎的な知識や、気をつけることをまとめました。

目次

分娩は大きく分けて2種類

前述した通り、分娩は大きく分けて赤ちゃんがママの産道を通って産まれる「経膣分娩」と、ママのおなかを切開し産まれる「帝王切開」に分けられます。

更に経膣分娩は自然な陣痛で出産する「自然分娩」と、麻酔によってお産に伴う様々な痛みを軽減しながら出産する「無痛分娩」に分けられます。

今回は一般的な分娩の流れについて、少し詳しく説明していきます。

分娩第1期(開口期)

分娩第1期とは、陣痛開始から子宮口全開大までの期間を言います。
所要時間は初産婦さんで平均14.5時間、経産婦さんで平均7時間と言われています。
陣痛の始まりは、1時間に6回以上のお腹の張りで開始とされています。
分娩第1期はさらに潜伏期と活動期に分けられ、それぞれの時期には表のような変化があります。

分娩第1期(開口期)
潜伏期活動期
加速期極期減速期
陣痛20~30秒30~45秒45~50秒45~60秒
子宮口2~2.5㎝2~3、4㎝急速に9㎝まで開大9~10㎝
初産婦平均8.5時間2時間以内約2時間2時間
経産婦平均5時間1時間以内約1時間数分
その他の変化陣痛を自覚し入院破水が起こる

このように分娩が進むにつれて陣痛の時間は長くなり、痛みも増していきます。
初産婦さんと経産婦さんでは所要時間に大きな違いがあることも分かると思います。

分娩第2期(娩出期)

分娩第2期は子宮口全開大から、赤ちゃんの娩出までの期間を言います。
子宮口全開になったら、いよいよ体制を整えいきむ時間になります。
この時期の所要時間は初産婦さんで平均1.5時間~2時間、経産婦さんで30分から1時間程度です。
次々に押し寄せてくる陣痛の波に合わせて、ママが力いっぱいいきむことで赤ちゃんが娩出されます。
場合によっては、ママのお腹を押したり、赤ちゃんを引っ張り出してあげる吸引分娩や鉗子分娩などの医療処置が必要になってくるケースもあります。

分娩第3期(後産期)

分娩第3期は赤ちゃんの娩出から胎盤娩出までの期間を言います。
赤ちゃん娩出後に後陣痛が始まり、胎盤の娩出とともに赤ちゃんを包んでいた卵膜や、血液が排出されます。分娩の終了です。
所要時間は初産婦さんで15~30分、経産婦さんで10~20分程度です。

分娩第4期とは?

分娩第4期とは、分娩の終了後2時間を言います。
この時期には、産道の裂傷や子宮の弛緩による異常出血が起こることがあるため、注意深く観察する必要があります。
子宮の入り口や産道に傷がないかなどを医師が観察し、会陰切開した場合や裂傷が生じている場合には、縫合を行います。
処置が終了しても、ママの体調の観察のため2時間経過までは分娩室で過ごすことになります。

出産についての不安もまずはご相談ください。

ここまでお話ししたことは、ごく一般的な内容です。
分娩中の過ごし方や、良いお産にするためのコツなど、まだまだ気になることがたくさんあると思います。
そんな方はぜひ小田原マタニティクリニック・birth部門にご相談ください。
経験豊富な医師・助産師が皆様のご出産をサポートします。
また麻酔科医による、陣発無痛を含む無痛分娩に24時間対応しているのも当院の特徴ですので、分娩時の痛みに不安がある方、前回の分娩が痛くて辛かった方のご相談にもお応えできると思います。
クリニックで皆様にお会いできることを楽しみしています。

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