不妊の検査

フーナーテスト

頚管粘液内の精子の進入状態を顕微鏡で見る検査で、今後の治療方針を決定するうえで重要な検査の一つです。

顕微鏡400倍の1視野の中に運動精子数が

15個以上  優   優位に妊娠率が高い

10から14個  良   妊娠は十分に期待できる

5から 9個  可   妊娠は期待できる

4個以下  不良  妊娠率は優位に低い

超音波検査(エコー)

卵胞の測定(卵子を含んでいる液体の袋)

卵胞は約20ミリになると排卵します。正確な排卵日と排卵状態を診断します。

子宮内膜の厚さの測定

通常、排卵直前の内膜は三層構造で8ミリ以上が望ましい。

子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫などの診断。

ホルモン検査

月経周期に応じてホルモンが変動します。

LH(黄体化ホルモン)

成熟した卵胞に作用し排卵を起こし、黄体化を促し黄体を形成する。
排卵前期に著しい上昇があります。

FSH(卵胞刺激ホルモン)

卵胞の発育を促すホルモンです。
加齢などにより、卵巣の反応性が衰えてくると、このホルモンが上昇します。

E2(卵胞ホルモン)

卵胞の成長に伴って高値となり頚管粘液の分泌やLHサージ(排卵前期の著しい上昇)を促します。

P4(黄体ホルモン)

子宮内膜を受精卵が着床しやすい状態に変化させます。

低値の場合黄体機能不全となります。

プロラクチン(乳腺刺激ホルモン)

妊娠を望む女性で、異常に高値になると月経が不順になったり、

排卵が障害されたりすることがある。

AMH:抗ミューラー管ホルモン検査

抗ミューラー管ホルモンは、卵巣内にある前胞状卵胞の顆粒膜細胞から分泌されるホルモンです。そのため、AMHの値が高ければ卵巣内にある卵胞数が多いということになり、逆に低ければ卵巣内にある卵胞数が少ないということになります。

精液検査

精子の濃度、運動率、形態などを詳しく正確に知ることができます。
2~3日の禁欲期間の後、自宅で採っていただきます。

精液量
1.4ml以上
精子濃度
精液1ml中に精子が1600万個以上
総精子数
3900万個以上
運動率
運動精子が42%以上
正常形態精子(クルーガー)
完全な正常形態精子が4%以上

WHO2021精液所見の基準値

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