帝王切開

帝王切開とは、メスによって母体のお腹と子宮を切り開き、直接赤ちゃんを取り出す方法です。赤ちゃんを娩出するまで麻酔がかかった状態となるため、出産時には陣痛を感じることはなく、経膣分娩に比べて出産にかかる時間が短いことが特徴です。 厚生労働省の調査では、4人に１人の割合で帝王切開で出産しているとの結果が出ています。帝王切開で出産となった場合、悲観的になる方もいますが、母子ともに安全のための１つの手段であることを理解しておきましょう。

帝王切開の種類

予定帝王切開

逆子や多胎児（双子・三つ子など）、前回の出産が帝王切開だったり、過去に子宮の手術をしたことがある場合に医師が事前に手術の予定日を決めて行います。

メリット

• 出産に向けて準備がしやすい
• 予定が決めてあることで、落ち着いて出産ができる。
• 経腟分娩よりも安全

妊娠37週の骨盤レントゲン検査で「予定帝王切開」になる場合があります

緊急帝王切開

元々は経膣分娩で出産予定だったが、出産中に母体及び赤ちゃんに危険が伴う場合、医師の判断により緊急で帝王切開の適応となります。

骨盤レントゲンとは？

妊娠37週以降に撮るレントゲンのことで、骨盤の開き具合や状態を見ることで経腟分娩がスムーズにできるかどうかを調べるための検査です。

レントゲン検査の結果

・骨盤が開いている
お産時に赤ちゃんが通るスペースが広くなっているため、赤ちゃんがスムーズに降りてきやすく経腟分娩ができる可能性が高い。

・骨盤があまり開いていない
赤ちゃんが通るスペースが狭いため、お産が難航する恐れがある。

・赤ちゃんが大きい
赤ちゃんのサイズに比べて骨盤が狭く、赤ちゃんが通り切れない可能性がある。

骨盤レントゲン検査で「骨盤が狭い」等の診断をされた方は、 ママと赤ちゃんの安全を最優先に考えて「予定帝王切開」になる場合があります。

帝王切開に関するQ＆A

帝王切開で出産した場合、どうして次の出産も帝王切開になるの？

帝王切開を経験すると子宮筋層が通常よりも薄くなり、その状態で経膣分娩を行うと、子宮筋層が破裂する可能性があるからです。

傷跡は残りますか？

おなかを切開するため、傷跡は残ります。

傷跡を目立たなくするためには、乾燥させないことや擦過などの刺激を与えないことが大切です。

どんな麻酔を使用するの？

局所麻酔を使用します。出産時におなかを引っ張られる感覚や、おなかを押される感覚があります。ただし、緊急の場合は全身麻酔で対応する場合もあります。

帝王切開でも立会分娩はできますか？

帝王切開の場合、立会分娩はできません。